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春からマニアック!


女性向けBLゲームの感想を中心に、日々適当に更新するブログです。
大正メビウスライン 千家×京一郎の二次創作小説サイト始めました!良かったら遊びにいらしてくださいね。
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    『風と木の詩』を読んだ。
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      なんだか知らないけど、amazon先生が管理人に『アンタさんさぁ、『風と木の詩』とか、好きっしょ。知ってるんだからね。』とおっしゃるので買ってしまった。

      中学生くらいのころから、ネタとして”ジルベール”という名と、首元に細いリボンの制服を着た、金髪巻き毛のきつい顔の少年である、ということだけは知っていた。
      確か、高校時代には、部室にジルベールの同人誌があったと思う(随分前に卒業した顔も知らぬ先輩が置いていったと思われる)。もの凄くキケンな香りがしていたので、深く調べることを私たちはせず(もちろん同人誌もろくに開かず)、気にはなるものの『ジルベールって、何?』『知らない』という短い会話で打ち切られてしまっていた気がする。同時によくパロディで出てくる名は”オスカル”で、こちらはクラスで『ベルばら』の回し読みが流行っていたので知っていた。それだって、アンドレがオスカルを抱くシーンなどは皆口をそろえて『アンドレ、エロい!!!』と、ポルノを見たかの如く過剰に反応したものだった(もう共学になってしまったけれど、当時は女子高でしたので)。

      で、このたび長年の疑問を解消すべく、一気買いしてみたのだ。あ、中古ですけどね。

      全10巻(文庫版)のうち、1巻目を読み終えた時点で、読んだのが今で良かった、と思った。
      というのも、私は大学時代も含めてセルジュやカールのように結構潔癖だったので、ほんの数年前までであれば、この作品を受け入れることができなかったと思うからだ(脱線するけれど多分、千家さんのことも、千家ルートも)。耽美な世界に憧れや好奇心が無いわけではなかったものの(だからこそ中学時代から腐ってはいた)、純粋な相互愛ゆえのエロス以外は、基本吐き気を催すだけだったので。
      また、感じやすすぎたため、この作品はほぼ間違いなく悲劇であろうから、あの頃であれば読了後の精神的ダメージも多大であることが予想された(高校時代に歯医者でビッグコミックスピリッツを読んだときは1か月超、大学時代に先輩の部屋で『ポーの一族』の1巻を読んだときは1〜2週間気が塞いだ)。

      ひとつの愛を追求するあまり他人に肌の触れ合いを求めるジルベールに、なぜ彼はそうなのか、彼に近づくセルジュは彼を変えられるのだろうか、と続きを追い求める余裕が自分に生まれたことに、なんかまたちょっと大人になっちゃったのかなーと、汚れちまった哀しみ的なものを感じてみたりした。

      管理人は読解力が低いので、あまりこの作品はこうであるとか、あれはこういう意味なのねとか、そういうことは言わないが(Do not think, feel! というよりは、ただ何も考えないともいう)、とりあえずいうと、読んで良かった(いつも通りっすね)。名作と言われるのは合点がいく。
      物語はまるで、ジルベールが逃げ込む森の獣道のように入り組んでいて、本当に良く練られている。
      それでいて、少年たちが青春時代を過ごした寄宿制学校の、規律と自由、抑圧と解放がところどころに散りばめられていて、管理人は男子校に通ってもいないのに何か懐かしさと胸の高鳴りを感じる。

      出てくる登場人物もいちいち大変魅力的だ。セルジュとジルベールはもちろん、セルジュの父アスラン、その愛妻パイヴァ、同級生のパスカルにカール、クルト、生徒総監のロスマリネ、彼を憎むジュール、カールの弟のセバスチャン(麗しい!)、ワッツ先生にレネ先生。パスカルの妹のパット、セルジュの従妹のアンジェリン、暴力的だった上級生のレオ、ジルベールの虜のボナール、その弟子ルノー・・・などなど。
      ただ、オーギュスト・ボウはさっさと死ねばいいと思いながら読んでた。彼もまた不憫な境遇の下苦しんでいた人間の一人ではあるものの、やはり児童虐待は許し難い。人間を操って傷つける奴はいかんです。最後の方は出てこなくてホント良かった。ほっとした。

      ジルベールとの逃亡は、成功せずに心中、くらいのストーリーなのかな、と思いきや、その後の苦難まで用意されていたから、全巻一気読みできて本当に良かった。これを連載で読んでいた当時の読者たちは毎月毎月、続きが気になってやきもきしていたことであろう。
      互いの愛情が高まっているときの心中であれば、ただただ美しく終わったお話であっただろうに、二人の生活を必死に守ろうとセルジュが懸命に奮闘する中、今度は彼の魅力を見出した悪人に嵌められて薬物に苛まれ、ジルベールは堕ちていく。
      ジルベールの最期は、やはりあっけないものだった。そうなる予感はあった。
      どこか、キャラ的にもストーリー的にも、マノン・レスコー的なところがあるのかなぁ。ファム・ファタルならぬ、オム・ファタルというところか。

      しかしこの物語、舞台は19世紀のフランスだけれど、キリスト教は同性愛を禁じていたはずだから、その視点から見たら二人の愛はやはりかなりセンセーショナルだと思う。宗教が生活の規範であった世界におけるタブーは、多くの現代日本人が感じる以上に大きな禁忌であろう。特に堕落した大人たちとは異なり、真面目に清く生きてきたセルジュにとっては、なおさら。とすると、セルジュのジルベールへの愛は父アスランを超えて、周りや社会だけでなく生きるしるべすらも振り切るほどのものだったのか。
      悪魔のように妖艶なジルベールの毒牙や大人たちの力、常識的な平和に屈せず、純粋に彼を愛し、彼を守ろうと闘ったセルジュの曇りない瞳、追い求めるべきものを一心に見つめる眩しい瞳に、管理人は心を打たれたのでありました(途中と最後はボロ泣きです)。

      ただ、最期までジルベールは実存感のない子だったなぁ。情念で燃えるような子だったのに、彼を掴もうとする人の手をすり抜けて、本人もよく分かっていないうちに、煙が消えるように舞台から去ってしまった。
      にもかかわらず、読後に残るのはセルジュのひたむきさよりも、どんなに堕ちても汚されてもなお奔放に美しいジルベールの姿。
      鮮烈なキャラクターですね。心にぐさりと刺さるガラスの棘のような。
      満足感、ではないけれど。幸せにはなれなかったから。しかしなんというか、納得させられた感じ、ですかね・・・。

      この作品を”BL漫画”として括るのにはかなり抵抗があるが(当時そんなコトバはなかったはずで)、実際今のコトバで言えばBLなんだから、仕方ないのかなー、とも思う。でもやっぱそう言うと怒られそうな気がして(誰にだ)、なんかドキドキしちゃいます。




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      |19:37| BL書評 | comments(0) | trackbacks(0) | posted by あぴ清十郎 [API Seijuro]
      ゆき林檎『玉響』を読んだ感想。
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        最近思うことなのですが、独自の選書ポリシーが感じられる本屋さんは、いいですね。
        漫画でも小説でも新書でも雑誌でも、明らかに「これは良書!」と思える本をそろえてる本屋さんは、入るだけで幸福な気持ちになります。・・・いえ、しばしば買ってますよ。入るだけでなく。(´・ω・`)
        なので、ワタクシの好みに合う本を置いてる本屋さんは常に管理人の脳内にいくつかストックがあって、「あれを読んでみたいぜ」と思ったときにそこへ行くと、大抵売ってます。
        逆に、とりあえず発行部数の多い本を揃えてるのだろうな、と感じる本屋さんには、明らかに素人目にも発行部数が多いと確信できる本以外、置いてないことが多い。規模の大きい本屋さんは、意外とそういうとこが多いのが残念。せめて「この●●がすごい!」くらいはチェックしておけばいいのに。

        ・・・と、偉そうに語ってみる。
        今回は、管理人御用達の駅前本屋になかったので、久しぶりに訪れた街の、管理人注目書店で危なげなくゲットした『玉響』の感想を。

        全体をとおして、ガラスのように張り詰めた想いを感じる、切ない作品でした。

        舞台は大正。
        その潔癖さゆえ、思春期に見た親友の姿にショックを受けて留学した主人公・麻倉と、彼をずっと思い続けていたその親友・立花が、高校で再開することからお話は始まります。
        1冊で完結させるためか、展開は早い。要所要所の描写はあるから、物語についていけないわけではないけれど、もう少しゆっくりじっくり進めてくれると、安心してお話にのめり込めたかも。「あれ、もうページ残り半分しかないよー、これからどう終わらすの?」てな感じだったので。

        立花からの好意は早々と知り、自分も彼に好意を持っていることは理解するけれど、それをなかなか認めない麻倉がじれったい。
        ・・・じれったいということなのだろうが、”本当に”じれったいと思わせるくらい焦らしてほしかった。やはりページ数の問題ですかね。

        絵はきれいで良かったと思います。
        賛否両論あるベッドシーンについては、別にあれでもいいかと思います。
        多少長かったようにも思うのでもっと短くても、キスシーンがあればそれでいいワタクシは、ぶっちゃけ別にゼンゼンなくてもいいのですけど。しかし、無いほうが良かった、というほどではないかな、と。長いけど、下品な感じじゃないし。

        なんというかこのところ、「絶対大丈夫。ハッピーエンドは保証されてる♪」と安心して読める作品ばかり読んでたので、久しぶりに「どうなるのこれ?哀しいお話なのやっぱり???!」とドキドキしながら読みました。
        大正時代らしい(のか?)、社会的に縛られた階級の物語、ちょっと抑え気味の感情表現が奥ゆかしくて良いです。
        切ない気分になりたいとき、おススメです。




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        |22:05| BL書評 | comments(0) | trackbacks(0) | posted by あぴ清十郎 [API Seijuro]
        中村明日美子『同級生』を読んだ感想。
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          らしくないレビューでっす。
          いやいや。ホントは最近書きたい感想がたくさんありましてね。

          こないだ映画を見に行ったら、『同級生』、映画化するってことで、観に行かなくちゃってことで、てゆーか実は読んでませんってことで(おい)、先日買ってきました。 (H28.2 追記:映画の感想記事はコチラ
          尊敬する先輩の一人から、中村明日美子は天才だ、と教えてもらって早数年。
          ・・・私もそう思います!

          なにがすごいって、コマ割りですよ。
          構図ですよ。
          効果的かつドラマチック。たいへん素晴らしいです。

          あとは、ストーリーですよ。
          ここのところ、高校生もののBL漫画(1冊完結)を気づいたら4冊くらい買ってしまっているワタクシですが、ダントツで、面白かったです。
          ドキドキします。ゾク☆ってします(ホラーではないです)。読むにつれてどんどん続きが気になります。

          一見チャラそうなバンドマン草壁と、典型的な優等生メガネ佐条の、繊細な砂糖菓子みたいな恋です。
          草壁は、いわゆるよくある少女漫画に出てくるイケメンチャラいい男、じゃないんですね。
          イケメン設定なのかもしれないけど、すごく実存感のあるというか、うまく説明するの難しいのですが、キラッキラしてないんです。そして、自分に正直でかわいいのです。カワイイというアイコンを背負ってない、かわいさです。
          そして、佐条もよくあるタカビーや卑屈とはちょっと一線を画している・・・と思う。草壁目線が多いので、佐条は謎な部分も多いですけれど。少しずつ、草壁へ融和していくのが微笑ましいです。あと美麗です。

          管理人は、高校生は男女問わずキスまで、と思ってるので(古い?)、肉体関係までいかないところも良いです。
          代わりに、キッスは甘いです。濃厚っていう意味ではなく、これも描き方が絶妙なのです。たいへんとても素敵です。
          激しいのはちょっと苦手、とか、BLを読んだことがないけど興味がある、という方にはとてもお勧めできると思います。

          画力の高さもこの作品の世界を支えている大きな部分だと思います。
          先に構図を指摘しましたが、白い部分と描いてある部分の対比からは、描けないんじゃなけど描いてないのであるよ、というどっしりした実力を感じました。

          続編の、『卒業生』も、読む前からかなりワクワクしています。
          読んだらまた感想うpします〜♪


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          |19:51| BL書評 | comments(0) | trackbacks(0) | posted by あぴ清十郎 [API Seijuro]
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